お茶の栽培を始めた理由
「扇原のお茶畑」は、山間の日本海を望む高台にあり、キツネやタヌキ、イノシシ、ウサギ、イヌ、ネコ、いろいろな鳥や蝶などが畑野中や周辺で生息しています。扇原の開祖・佐々木正人は、この自然環境の中で、これらの野生動物となるべく争わずに済む作物を探しました。お茶は、彼ら動物にとって野菜・果物・果菜類のようなエサにならないのです。そして出会ったのが人間にとっては「クスリ」になり嗜好品としても通用するが、動物は食べない「お茶」の樹でした。
現在の場所に茶畑を作った理由
お茶の栽培には春先に降る霜が大敵です。佐々木正人は夜明け前に野山を歩き、霜の状況と風の状況を肌で感じて適地を探し求めました。次男であった正人は実家から身一つで独立し、無からの出発でした。茶畑を作るための土地を厳しい条件を一つ一つ(請負耕作、行商、山仕事などで収入や人脈、情報を得て)克服しながら求めました。
大好きな浜田の海が見える現在の場所に、開拓の鍬を入れたのは、正人が40歳のときでした。
お茶づくりで心がけていること
健康食「お茶」を作るのだから、病害虫対策にはなるべく天敵を活用したり、有機物(自家製で100%西条柿で作った柿酢など)を使用して、お茶の樹の体質改善を図っています。農業用薬剤の使用を最小限(お茶の樹が「助けて」というのが伝わったときだけ)にしています。